『テレビで会えない芸人』
2022年1月14日(金)より鹿児島ミッテ10、ガーデンズシネマにて先行
1月29日(土)よりポレポレ東中野にて ほか全国順次公開決定!
テレビで会えない芸人————
その生き方と笑いの哲学から、いまの世の中を覗いてみる。
モノ言えぬ社会の素顔が浮かび上がる。
芸人、松元ヒロ。かつて社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」で数々の番組に出演し人気を博した。しかし90年代末、彼はテレビを棄て、主戦場を舞台に移す。政治や社会問題をネタに笑いで一言モノ申す。ライブ会場は連日満席、チケットは入手困難。痛快な風刺に、会場がどっと笑いで包まれる。しかしそれだけではない。松元ヒロの芸には、不思議な優しさがある————
松元が20年以上語り続ける『憲法くん』は、日本国憲法を人間に見立てた演目。井上ひさしが大絶賛し、永六輔は「ヒロくん、9条を頼む」と言い遺した。その芸は、あの立川談志をしてこう言わしめた。「最近のテレビはサラリーマン芸人ばかり。本当に言いたいことを言わない。松元ヒロは本当の芸人」。けれど、いや、だからこそ、いまテレビで彼の姿を見ることはない…。
そんな今日のメディア状況に強い危機感を募らせていたのは、
松元の故郷鹿児島のローカルテレビ局。2019年の春から松元ヒロの芸とその舞台裏にカメラが張りついた。監督は鹿児島テレビの四元良隆と牧祐樹。プロデュースを手掛けたのは
『ヤクザと憲法』『さよならテレビ』などの衝撃作を世に送り出してきた東海テレビの阿武野勝彦。なぜ松元ヒロはテレビから去ったのか? なぜテレビは松元ヒロを手放したのか? そして本作はその答えを見つけられたのか?
◤松元ヒロ メッセージ◢
私のライブは、まず政治の話から入ります。テレビには不向きだと言われます。でも、客席にはテレビ局の関係者が多いのです。終わると楽屋に来て「いやあ、面白かった。テレビでは無理ですけど…」と笑いながら帰って行かれます。その噂を耳にした、故郷の鹿児島テレビのプロデューサー、四元さんが観に来て「これをテレビで放送できない、というテレビの方がオカシイです。撮らせてください」と撮影が始まりました。放送されると、「良くぞ、放送した」と放送文化基金賞など放送賞を総なめに。「テレビ局にもこんな人がいるのだ」と私は感動しました。審査員の方々も私と同じ思いだったのでしょう。受賞をうけて全国で再放送されましたが、放送時間は午前四時頃から…「知っていたら観たのに」と沢山の人に言われました。すると四元さん、「映画にしましょう!」。
さあ、「知っていたら観られます」みんなに教えてあげてくださいね。
🔹公式WEBサイト▷▷https://tv-aenai-geinin.jp/