戦場カメラマンが見たベトナム、アメリカ、そして沖縄――。
英題:Returning their Gaze – Animals of the Great Earthquake
企画・監督:大宮浩一
撮影:山内大堂 加藤孝信 編集:遠山慎二
音響デザイン:石垣哲 挿入歌:古謝美佐子『天架ける橋』より「天架きる橋Ⅱ」「家路」
助成:文化芸術振興費補助金 製作:大宮映像製作所 配給:東風
2014年|日本|109分|(C)大宮映像製作所
2015年 日本カトリック映画賞 シグニス平和賞
文部科学省選定 (平成26年6月2日) 社会教育:青年・成人向き 国際性(国際理解・平和)
青年は、いかにして戦場カメラマン石川文洋となったのか?
石川文洋さんは1938 年沖縄に生まれた。世界一周無銭旅行を夢みて日本を脱出。64年から南ベトナム政府軍・米軍に従軍し、戦場カメラマンとしてベトナム戦争を世界に伝えた。そして68年末に帰国してから今日にいたるまで、ふるさと沖縄の姿を記録し続けている。
本作は、75歳になった文洋さんとともにベトナムと沖縄を旅し、その生立ちと青春とを見つめる。切り売りした命がけのネガフィルム、サイゴンの下宿、アオザイを着たスチュワーデスの神秘的な魅力、解放戦線兵士が眠る烈士墓地、幾世代にも及ぶ枯葉剤の影響。そしていまなお沖縄に張り巡らされるフェンス、配備されたばかりのオスプレイ。
2014年は文洋さんが従軍取材をはじめてから50年の節目の年となる。その軌跡をたどるこの旅は、今という時代を生きる私たちを深く静かな思索へといざなっていく。