これまでタブーとされてきた精神科にカメラをいれ、「こころの病」と向き合う人々がおりなす悲喜こもごもを、モザイク一切なしで鮮烈に描いた日本初のドキュメンタリー!
英題:MENTAL
監督・撮影・録音・編集・製作:想田和弘
製作補佐:柏木規与子
出演:「こらーる岡山」のみなさん 他
撮影協力:こらーる岡山 共助グループ・喫茶去 パステル作業所 ミニコラ作業所 北ふれあい介護サービスセンター 岡山県介護研修センター
2008年|アメリカ・日本|135分|(C) 2008 Laboratory X, Inc.
2014年5月14日をもって、『選挙』『精神』に日本国内の配給権はアステアから東風へ移りました。
第59回ベルリン国際映画祭2009 フォーラム部門 正式招待
釜山国際映画祭2008 最優秀ドキュメンタリー賞受賞
第5回ドバイ国際映画祭2008 最優秀ドキュメンタリー賞受賞
香港国際映画祭2009 優秀ドキュメンタリー賞受賞
マイアミ国際映画祭2009 審査員特別賞受賞
ニヨン国際ドキュメンタリー映画祭2009 宗教を超えた審査員賞受賞
「正気」とは?「狂気」とは?心の傷に包帯は巻けるのだろうか?
格差社会、ひきこもり、ニート、ネットカフェ難民、ワーキング・プア、無差別殺人…現代日本。閉塞的で 孤独感がただようこの国で、誰もが「生きにくさ」を感じたことがあるのではないだろうか。『精神』は、精神科にカメラを入れ、その世界をつぶさに観察。 「正気」と「狂気」の境界線を問い直し、現代人の精神のありように迫った。同時に、心に負った深い傷はどうしたら癒されるのか、正面から問いかける。
外来の精神科診療所「こらーる岡山」に集う様々な患者たち。病気に苦しみ自殺未遂を繰り返す人もいれば、病気とつきあいながら、哲学や信仰、芸術を深めていく人もいる。涙あり、笑いあり、母がいて、子がいて、孤独と出会いがある。そこに社会の縮図が見える。
代表である山本昌知医師のモットーは、「病気ではなく人を看る」、「本人の話に耳を傾ける」、「人薬(ひとぐすり)」。精神科病棟の鍵を取り払う運動にも取り組んできた「現代の赤ひげ」とも言える彼は、患者たちが地域で暮らしていける方法を模索し続けている。