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トトとふたりの姉

2017年4月29日(土)より東京・ポレポレ東中野ほか全国順次公開
トトとふたりの姉
トトは教えてくれる。未来を拓く力は、誰でも持っている。
世界中の映画祭で希望の拍手!まるで寓話のようなドキュメンタリー
原題:Toto si surorile lui
監督・撮影・脚本・編集:アレクサンダー・ナナウ
編集:ミルチャ・オルテヌ、ゲオルグ・クラッグ 音響:マティアス・ランパート
エグゼクティブ・プロデューサー:ビアンカ・オアナ
製作:HBO EUROPE PROGRAMING、Strada Film 配給:東風+gnome
2014年|ルーマニア|93分 (C) HBO Europe Programming/Strada Film

2015年 ルーマニア・アカデミー賞 最優秀ドキュメンタリー映画賞
2015年 ブダペスト国際ドキュメンタリー映画祭 作品賞
2016年 シネマ・アイ・オナーズ スポットライト賞
2015年 サラエヴォ映画祭 最優秀作品賞
2014年 ワルシャワ国際映画祭 最優秀作品賞
2014年 チューリッヒ国際映画祭 最優秀作品賞
2015年 ポポリ国際ドキュメンタリー映画祭 観客賞
2016年 カンヌ国際映画祭 Prix France Culture Cinéma des Étudiants
2015年 ヨーロッパ映画賞
2014年 サン・セバスチャン国際映画祭 新鋭監督部門ノミネート
2015年 山形国際ドキュメンタリー映画祭 インターナショナル・コンペティション部門ノミネート
甘えん坊のトト(10歳)には、ふたりの姉がいる。美しくどこか儚げなアナ(17歳)、気が強く活発なアンドレア(14歳)。お母さんは麻薬売買で服役中、お父さんのことは…顔も知らない。保護者のいない三姉弟が暮らすボロアパートは、すぐに近所の不良たちの溜まり場になってしまう。小さく丸まって眠るトトのとなりで、男たちが腕や首筋に注射針を刺す。貧困、暴力、ドラッグ、エイズ。そんな苦境に耐え切れず、やがて自らもドラッグに手を染めてしまうアナ。なんとか家族との生活を立て直そうとするアンドレアは自らもカメラを手にする。そして、トトとヒップホップダンスとの出会いをきっかけに、姉弟たちの未来が動き出す——

世界各国の映画祭で上映され、本国ルーマニアではアカデミー賞・最優秀ドキュメンタリー映画賞を受賞。まるでドラマのよう、けれど本作は現実の世界を映したドキュメンタリーだ。ドラッグに溺れる男たち、ブカレスト麻薬捜査部隊のガサ入れの瞬間、裁判所や刑務所の内部。そして姉弟が身を寄せ合うベッドの中へ。アレクサンダー・ナナウ監督の驚くほど透明なカメラは、ときに残酷に、ときに親密に、子どもたちが今まさに生きている世界へと、私たち観る者を没入させる。社会から取り残されたロマ・コミュニティを映しながらも、ルーマニアだけでなく、私たち自身にも起こりうる普遍的な物語だ。あらかじめ損なわれた境遇に生まれついてなお、自らの力で人生をよきものにしていこうとする子どもたち。彼らが選んだ未来に、誰もが胸を焦がすだろう。
  • おかえり ただいま
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