1970年代から今日まで続く日本の〈アートハウス〉は、ミニシアターという呼称で親しまれてきました。そこは世界中の映画と刺激をもとめる観客とが出会う場所であり、多様な映画体験によって、未来の映画作家だけでなく、さまざまなアーティストを育む文化的ビオトープとしての役割を担ってきました。〈アートハウス〉の暗闇でスクリーンが反射する光を浴びることは、多かれ少なかれ―私たちの生き方を変えてしまう体験なのです。
「現代アートハウス入門」は、〈アートハウス〉に新しい観客を呼び込むため、コロナ禍真っ只中の2021年にはじまった施策です。その第三弾となる巡回上映「現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑」では“ドキュメンタリーと呼ばれる方法で作られた映画”にフォーカスします。
まず、18名の気鋭の映画作家に次のようなアンケートに協力していただきました。
Q1 若く新しい観客に映画の魅力を伝えるために5本の“ドキュメンタリー映画”を観せるとしたら、どんな作品をセレクトしますか?
Q2 その理由を800文字から1,200文字程度でお書きください。
【アンケート回答者】
入江悠 小川紗良 小田香 草野なつか 小森はるか 島田隆一 白石晃士 瀬田なつき 想田和弘 富田克也 広瀬奈々子 深田晃司 藤元明緒 甫木元空 松林要樹 三宅唱 山中瑶子 横浜聡子
(五十音順・敬称略)
アンケート回答は
こちら
アンケートの回答を公式WEBサイトで発表し、さらに名前のあがった作品群から選りすぐりの7本によるプログラムを組み、東京・ユーロスペースをはじめとした全国の〈アートハウス〉で巡回上映を実施します。
ネオクラシックと言いうる傑作から、果てはモキュメンタリーまで。ぜひこの機会に“ドキュメンタリー”の多様な方法と視点の面白さをご堪能ください。